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UTEC創立20周年記念式典を開催いたしました。


2024年5月30日(木)、東京大学伊藤国際学術研究センター(伊藤謝恩ホール)にてUTEC創立20周年記念式典を開催いたしました。



まず東京大学藤井輝夫総長より開会のご挨拶をいただきました。 UTECが、東京大学の目指す知の社会的価値の創出とスタートアップへの支援の好循環の拡大に大きく寄与してきたこと、これからも東大発をはじめとしたスタートアップへの支援を期待していることをお話しいただくとともに、2027年に150周年を迎える東大としても、次の20年、次の150年を見据えてより良い未来社会をUTECとつくっていけるよう努力したいとのお言葉を賜りました。



その後UTEC代表郷治より「UTEC20年の歩みと今後の展望」と題し、以下の内容を中心に講演を行いました。 途中、20周年記念スペシャルムービーも上映されました。

  • ■ UTECではこれまで、優れたサイエンスとテクノロジー、強力なチーム、グローバル市場と人類の課題解決、の3つを基本戦略に据えて、スタートアップのシード期から成長段階まで一貫した投資活動を行ってきた。この20年間に、機関投資家の皆様を中心に累計約850億円を調達し、5本のベンチャーキャピタルファンドを運用してきた。 

  • ■ これまで約150社の国内外のスタートアップの起業家や研究者と努力してきたところ、設立15周年の際には、10社が株式上場、11社がM&A等を果たしていた。その後実績は倍増し、今では株式上場20社、M&A (合併・吸収)等20社となっている。UTECとしては今後ともスタートアップと伴走し、事業インパクトを大きくするためにグローバルでの支援も充実していきたい。 

  • ■ この20年で、日本のスタートアップやベンチャーキャピタルをめぐる環境は、主に以下の3点において大きく変化してきた。 

    • ・まず最初に注目すべき変化は、この20年間で、ディープテックを含むスタートアップの起業が広がり、そこに投資するベンチャーキャピタルも発展したこと。そうしたスタートアップに関わろうという人材の流れも活発化した。UTECは2004年からディープテックスタートアップの成功事例の数とインパクトを大きくするため尽力してきた。また、これまでに、UTECがつないだ100名以上の経営人材が投資先スタートアップに参画してきた。

    • ・もう一つの変化は、ベンチャーキャピタルやスタートアップのグローバル化。近年は、投資先スタートアップで国内外双方向の事業展開が日常的になり、早い段階から多国籍のチームを作る事例も増えている。資金調達、共同投資、M&AやIPOも含めて、日本のスタートアップやベンチャーキャピタルにとってこれほどグローバルな活動が重要になった時代は過去にない。UTECでは、米国、英国、インド、シンガポール、アフリカ諸国などでも支援活動を行っており、スタートアップのグローバルな事業展開を支援してきた。

    • ・そして最後に言及しておきたい変化は、ディープテックに基づくスタートアップやベンチャーキャピタルが、成果を大学に還元できる段階に入りつつあること。ディープテックの生態系の持続的発展には、科学や技術の社会実装だけでなく、その成功成果が大学に還元されることによって次世代の科学や技術が創出され、更なるイノベーションを担う人材が育つ好循環をつくることが重要。UTECではこれまで、UTEC UTokyo FSI Research Grantのように、 若手研究者が国際的に高水準な基礎研究を行うことへの助成事業をはじめ、様々な寄付を通じて大学の研究や人材育成を支援してきた。

    • ■ 本日の創立20周年式典を機に、20年の日本の変化を皆様と共有するとともに、今後ともこうした変化を加速させ持続的なものとしていくために、皆様とともに更なる取り組みを進めていきたい。


    • その後、3つのパネルディスカッションが行われました。最初のパネルディスカッションでは「日本のベンチャーキャピタル業界におけるUTEC 」と題して、パネリストにインキュベイトファンド株式会社 代表パートナー 赤浦 徹様、ニッセイアセットマネジメント株式会社 執行役員 大西 かおる様を迎え、 UTEC取締役会長の茂木 敬司がモデレーターを務めさせていただきながら、日本におけるベンチャーキャピタル業界やオールタナティブ投資の世界におけるUTECの意義について生の声を語っていただきました。 

    • 2番目のパネルディスカッションでは、「アカデミアと社会をつなげる研究者」と題して、 UTEC 取締役COO パートナー/マネージングディレクター 坂本 教晃をモデレーターとして、パネリストに前・東京大学大学院情報理工学系研究科教授 稲葉 雅幸様、東京大学大学院工学系研究科教授 田中 謙司様、早稲田大学大学院先進理工学研究科教授 竹山 春子様をお迎えして、アカデミアとスタートアップのあるべき連携、ディープテックの重要性について語っていただきました。ロボティクス、AI・データサイエンス、ライフサイエンスそれぞれの分野で、スタートアップを通じて社会実装され得る研究がこの20年でどのように発展してきたか、今後20年でどのような発展が予想されるかについて、深い議論をしていただきました。

    • 最後のパネルディスカッションでは、「ベンチャーキャピタルのグローバル連携」と題して、 UTEC 代表取締役社長CEO マネージングパートナー 郷治 友孝をモデレーターとして、パネリストに Amadeus Capital Partners, PartnerのAmelia Armour様、 Blume Ventures, Co-founder & PartnerのKarthik Reddy様、 ARCH Venture Partners, Venture PartnerのJoseph Jeong様をお迎えして、英国・インド・米国のベンチャーキャピタルの視点から、欧州・アジア・米国を含むグローバルなベンチャーキャピタルの連携について語っていただきました。日本のスタートアップが世界のベンチャーキャピタルからも支援を受けられるようにするためには、UTECのようにグローバル連携を行う日本のベンチャーキャピタルからまず支援を受けることが重要との指摘がありました。 

    • その後、UTECの投資先12社によるピッチコンテストを行いました。 それぞれ、事業内容や描く姿のプレゼンテーションを行いました。
      式典参加者による投票を行った結果、Kepler株式会社が優勝し、郷治よりトロフィーと賞金100万円が贈呈されました。
       

    • その後のネットワーキングでは、冒頭に、UTEC創設時の東京大学産学連携本部長であり、現在東京理科大学学長の石川正俊先生より乾杯のご挨拶を賜りました。起業家、大学関係者・研究機関関係者、機関投資家、金融機関、メディア、事業会社、ベンチャーキャピタル等の投資家の方々などにご参加いただき、大変盛況となりました。





    • メイン会場近くのオープンスペースで投資先8社(Algal Bio、Cellusion、Eureka Robotics、Hashport、Obviously AI、TriOrb、United Immunity、VividQ)によるブース展示も行いました。実物をご覧・体験いただけるブースもあり、来場者の皆様には投資先の技術・製品・サービスについてより深く知っていただくきっかけとなりました。









  • また、UTECの20周年を記念し、特設Websiteを公開いたしました。これまでのUTECの歩みやこれからをご覧いただけるコンテンツをご用意しておりますので、ぜひご覧ください。
    https://www.ut-ec.co.jp/20th/