HR SUPPORT

HR INTERVIEW

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PROLOGUE

東アフリカの未電化地域で、ペイメントとハードウェア制御の技術を活用したLEDランタンのレンタルサービスを提供するWASSHA株式会社。現在、タンザニアやウガンダに4000店のエージェントを擁しており、その強力な代理店ネットワークが強い競争力の源泉にもなっております。事業拡大を加速させている同社ですが、課題になっていたのが経営人材の獲得でした。代表取締役CEOの秋田智司氏、2019年にジョインした取締役CFOの上田祐己氏、そしてUTEC HRの沖大典氏に、UTECによる人材面でのサポートを明かしてもらいました。

TALK MEMBER

  • WASSHA株式会社
    代表取締役CEO

    秋田 智司

    Satoshi Akita

  • WASSHA株式会社
    取締役CFO

    上田 祐己

    Yuki Ueta

  • UTEC HR
    シニアマネージャー

    沖 大典

    Hirofumi Oki

SECTION 1

もともと新興国向けのビジネスコンサルタントをしていた秋田氏は、なぜ東アフリカで電力サービスを始めたのか。UTECとの出会いを含めて語ってもらいました。

- いまの事業を始めた経緯を教えてください。

秋田

きっかけは、電力をパケット化して送受信するデジタルグリッド技術を研究していた東大の阿部力也先生との出会いでした。2012年、この技術を東アフリカで事業化しようと奔走したのですが、現地でリサーチしたところ、まだ使い道がないという現実にぶち当たりました。

一方、現地の方から聞いたのが、「電力事業をやるなら、安く借りられるLEDランタンサービスをやってほしい」という声です。東アフリカの田舎はいまも未電化地域が広がっています。そこに格安でランタンを貸し出すサービスを提供すれば、定期所得のない人でも灯りを使えるようになる。その仕組みをつくってほしいと提案いただいたのです。

当時、日本ではまだ電子マネー決済が普及していませんでした。しかし、アフリカにはモバイルマネーという決済手段が普及していて、このペイメント技術とハードウェア制御の技術を組み合わせれば、前払いで支払った分だけランタンを使える仕組みを構築できます。1日ずつ格安で貸し出しても、その地域に住む約7億人が毎日使えばとてつもない規模になる。阿部先生も「ニーズがあるならそっちをやろう」と前向きで、事業化を決断しました。

- UTECとは、どのタイミングで出会ったのでしょうか。

秋田

会社設立は2013年6月。その少し前に東大の関係者からUTECさんを紹介されて、経産省の「新事業創出のための目利き・支援人材育成等事業」に一緒にアプライすることになりました。当時は投資家に「アフリカでやるの?」と笑われることが多かったのですが、代表の郷治さんは「競争が多い国内の電力事業よりも、日本の誰もまだやっていないアフリカで電力を広げる事業の方が面白い」と興味を示してくれた。事業化の検証をいただいて2014年2月に最初の投資をしていただきました。

そのころ私はまだUTECにジョインしていませんでしたが、郷治からは「世界の課題解決を軸にしていて、なおかつ東大オリジンという点が魅力だった」と聞いています。

秋田

実はこの時点で人材も紹介いただいています。いまの「ベンチャーパートナー」制度と同じ位置づけで、UTECさんの支援でEY新日本監査法人から会計士を2人派遣してもらったのです。当時の私たちが「アフリカでビジネスするからCFOになってください」と会計士さんに声をかけても、絶対にやってもらえなかった。UTECさんの支援があって本当に助かりました。

SECTION 2

LEDランタンサービスを事業化したものの、しばらく足踏み状態が続きます。打破するために求められたのは、「狼」の存在でした。

- 2019年に上田さんが経営陣に加わりました。
出会いを教えてください。

秋田

日本側のメンバーは、長らく10人前後でした。そこからどう拡大するかという議論をしていたときに、UTECで弊社を担当する坂本さんから指摘されたのは、「この組織には事業と売り上げを大きく伸ばせる人材が必要」ということ。我が社は社会課題解決型のビジネスをしているので、慈善事業やソーシャルビジネスに関心の強い人が集まりやすい。「IPO準備をするなら、羊ばかりではダメ。狼を入れないと」と言われて、たしかにその通りだなと。

坂本から「事業と売り上げを大きく伸ばせる人材を」と言われて見つけたのが上田さんでした。もともと丸紅で電力事業をやっていて、その後は電力系スタートアップに1人目の社員として参画。そこで執行役員も務めて、まさにWASSHA向き。この人しかいないと思って会いに行きました。

上田

私は前職を辞めて転職活動中でした。沖さんからご連絡いただいたときは、VCへの転職話だと思っていました。しかし、会ったら「WASSHAは興味ないですか」と(笑)。WASSHAのことは以前から知っていました。私が辞めた後ですが、古巣の丸紅がWASSHAに投資をしていたのです。なので、「ああ、あの会社か」と。

私が探していたのは、スタートアップで事業をドライブする経営レイヤーの人材を探している会社でした。また、これまでやったことがない領域で、自分の視野を広げてくれる事業をやっていることも条件でした。WASSHAはアフリカというビジネスドメインで、スタートアップには珍しくハードウェアを扱い、レンタルビジネスでアセットも所有している。そういう意味では希望の条件にフィットしていると思いました。

秋田

沖さんから連絡をもらった後にすぐお会いして、当時もう一人いた取締役にも会ってもらいました。私たちとしても、「この人は狼だ。ラブコールを送ろう」という話になって、あらゆる手を使って誘いました。

最初は相場の約4分の1の報酬でオファーを出そうとしていたんですよね。それでは絶対に来てもらえません。「上田さんが入ると報酬以上のインパクトがありますから」とアドバイスしたことを覚えています。

秋田

そうでした(笑)。それまで現場メンバーの採用しかしたことがなくて、オファーの出し方がよくわからなかった。経営層の採り方のイロハを教えてもらって助かりました。

上田

スタートアップですから、報酬についてはそんなに高い期待値を持っていませんでしたよ。でも、その中で最大の誠意を示してもらえたし、経営を変革したいという熱い思いも伝わりました。それで2019年2月に参画を決めました。

SECTION 3

「狼」の加入で、WASSHAには3つの大きなインパクトがあったといいます。UTECのHR支援がもたらしたものは、いったい何だったのでしょうか。

- 上田さんの参画で、どのようなインパクトがありましたか。

秋田

まず事業のエコノミクスを見られるようになったことが大きい。実は当時エージェントはまだ1000店舗前後で、収益性を考えたときにどのタイミングで拡大に舵を切っていいのか、よくわかりませんでした。そこに上田が加わって、「これなら投資できます。銀行からも借入可能」と、グロースに大きく舵を切ることになった。あの判断がなければ、いま4000店舗になっていないでしょう。

直近は、財務やコーポレートの体制づくりで貢献してもらっています。参画時の肩書は新規事業責任者だったことからもわかるように、上田には事業側で前線の仕事を担ってもらう予定でした。しかし会社の成長のために、自ら手を挙げてコーポレートの再構築にあたってくれた。上田のCFO就任がなければ、組織のレベルアップは難しかったかもしれません。

上田

コーポレートの再構築は、まだ途上です。これからコンプライアンス体制の整備や、IPOに向けて監査法人や証券会社と準備もしていかなければいけません。コーポレートチームは上から下までメンバーの補充が必要なので、そこでまたUTECさんからご支援いただきたいですね。

- 現在、UTECからHR面で
どのような支援を受けていますか。

上田

上場に向けて組織図やカルチャーについて沖さんとディスカッションしたり、細かいところでは求人票の書き方なども教えてもらいました。

秋田

主要人材の採用については、オファーを出す前に郷治さんや坂本さんにも一回会ってもらって、私たちと違う観点からチェックしてもらっています。UTECさんは投資家であるだけでなく、まさにもう一つの経営陣です。

いま私たちはスタートアップという集団からカンパニーに変わる過渡期にいます。今後そのプロセスの中でわからないところがいろいろと出てくるでしょう。さまざまな会社の成長を見届けてきたUTECさんにもアドバイスいただきながら、ミッションを実現するチームをしっかりつくっていきたいと思います。