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量子コンピュータ開発を行うオックスフォード大学発スタートアップ Oxford Quantum Circuitsへ出資し、「London Tech Week 2022」にて日英投資協力の事例としてご紹介いただきました。



株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(本社:東京都文京区/代表取締役社長:郷治 友孝/以下、UTEC)は、独自の3次元のアーキテクチャを用いた汎用性のあるゲート方式の超伝導量子コンピュータを開発するオックスフォード大学発スタートアップOxford(オックスフォード) Quantum(クァンタム) Circuits(サーキッツ)(本社:英国レディング/ Chief Executive Officer:Ilana Wisby/以下、OQC)に対して、2022年6月に投資を実行しました。本投資は、欧州に本社を置く世界的投資運用会社であるLansdowne(ランズドーン) Partners(パートナーズ)との共同リード投資であり、両社の他に、英国の政府系VCファンドBritish Patient Capital、OQCの既存投資家であるOxford Science Enterprises(OSE)およびOxford Investment Consultants(OIC)も本ラウンドに参加しています。OQCにとってシリーズAラウンドのファースト・クローズとなる本ラウンドの調達総額は、約3,800万英ポンド(約63億円*¹)であり、英国における量子コンピュータ領域のスタートアップが調達するシリーズAラウンドの調達額としては、過去最大級となります。

また、今回のUTECによる投資に関して、ロンドンで2022年6月に開催された欧州最大規模のカンファレンスである「London Tech Week 2022*²」にて、英国国際通商省投資担当大臣グリムストン卿より、日英投資協力の事例としてご紹介いただきました。
(リリース:https://www.gov.uk/government/news/london-tech-week-marks-new-indo-pacific-trade-breakthrough-for-uk)


現在、様々な手法で量子コンピュータの開発が進められていますが、その中でも、日本が先駆的に研究開発を進める超伝導量子ビット型量子コンピュータは、集積可能性と設計の自由度が高い方式であり、量子コンピュータの実用(商用化)において第一候補として有望視されています。一方、量子化学や機械学習などの実応用に利用できる量子コンピュータを実現するためには、搭載できる量子ビットの大規模化とともに、量子ビットの「質」であるコヒーレンス時間(量子ビットが重ね合わせ状態を保てる時間)の向上とエラー率の低減が課題となっています。OQCの特許技術である3次元アーキテクチャによるパッケージング技術「Coaxmon(コアックスモン)」は、量子ビットと同じ平面上に配線が一切ないシンプルなoff-chip wiring構造の量子チップを実現し、量子ビットの「質」を高水準で維持しながら3次元的な集積によるスケーラブルな量子コンピュータの開発を可能としました。UTECは、OQCが有する特許技術により、2030年以降と予測されているBroad quantum advantage時代*³(商業的価値のある量子コンピュータ時代)の到来を前倒しで実現することが可能となり、さらに、今後5年間でOQCが本領域でリードポジションを構築できる可能性があると判断し、投資を実行しました。

OQCは、パブリックおよびプライベート・クラウドを介して、「Coaxmon(コアックスモン)」を搭載した量子コンピュータによるソリューションをクラウド上で顧客に提供するQCaaS(Quantum-Computing-as-a-Service)プラットフォームを展開しております。パブリック・クラウドでは、2022年2月に最新の8量子ビットの超伝導量子コンピュータ「Lucy(ルーシー)」の提供をAWS上で開始し、Amazon Bracketに接続される世界で4番目*4にして欧州初の量子コンピュータハードウェア・プロバイダーとなりました。プライベート・クラウドについても、英国政府からプロジェクトを受注*⁵しており、金融リスクの計測やポートフォリオ最適化を行う金融機関を対象に事業開発を進めております。OQCは、画期的な特許技術に基づいたハードウェア開発と同等以上に実用化・社会実装を強力に推進しており、ハードウェア開発の初期段階からプロダクトをリリースし、AWSに採択されたエグゼキューション(実行)力は、世界的にハードウェア開発の競争が激化している中、他社と一線を画した競争優位を実現しております。

OQCは、今回のシリーズAラウンドで調達した資金を、クラウド上で大規模な量子ビットを搭載する量子コンピュータのデプロイに向けた研究開発とアジア太平洋地域への進出を加速するための成長資金に充当します。OQCは、グローバル展開の最初のステップとして、日本市場への進出を予定しており、量子技術による企業課題の解決に意欲的な、金融とICT(情報通信技術)業界におけるパートナシップの構築を目指します。具体的には、2022年内に日本法人を設立する予定であり、さらに、2023年初頭には、日本企業向けにQCaaSによるサービス提供を開始することを計画しています。UTECは、今回の投資を通じて、資金の提供のみに留まらず、東京大学を含むアカデミアとの連携、大手日本企業とのパートナシップの構築をサポートし、OQCの事業成長に寄与してまいります。

*¹:為替レート165英ポンド/円を採用
*²:参照 https://www.gov.uk/government/news/
*³:参照 https://web-assets.bcg.com/89/00/d2d074424a6ca820b1238e24ccc0/
*⁴:参照 https://aws.amazon.com/jp/blogs/quantum-computing/
*⁵:参照 https://www.nqcc.ac.uk/wp-content/uploads/2021/11/



▼Oxford Quantum Circuits / Founding CEO & Director Ilana Wisby氏からのコメント
「OQCおよび、我々の壮大な技術開発のロードマップ、強力なチームに対して、UTECに評価をいただき投資を決定いただいたことを大変嬉しく思います。UTECのサポートにより、我々は日本およびアジア太平洋地域でのQCaaSのデプロイを加速するとともに、欧州以外の地域においても量子コンピュータ領域におけるリーダーとしてのポジション構築を目指します。」


▼OQCに関するお問合せ
OQCの日本市場への進出、共同研究・実証実験へのご関心、OQCの量子コンピューティング・ソリューションの詳細等ついては下記までのお問い合わせください。
UTEC 陳 lenny@ut-ec.co.jp