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UTEC NEWS
2019年4月12日(金)、UTEC1号から4号までの各投資事業有限責任組合(ファンド)の組合員集会及びUTEC15周年記念式典を、東京大学伊藤国際学術研究センター(伊藤謝恩ホール)にて開催いたしました。午前中に開催された組合員集会では、多数の有限責任組合員様にご参加いただき、UTEC代表郷治友孝から、各ファンドの有限責任組合員(LP)様への業務報告を行いました。
午後に開始したUTEC15周年記念式典では、冒頭、東京大学教授・産学協創推進本部イノベーション推進部長の各務茂夫先生より、開会のご挨拶を賜りました。
その後UTEC代表郷治より「UTEC15年の歩みと今後の取り組み」と題し、以下の内容を中心に講演を行いました。
●UTECは、この15年間、科学と技術を軸に、資本・人材・英知を還流させ、世界・人類の課題を解決するためのフロンティアを開拓することを目指したベンチャーキャピタル活動を行っている。「優れたサイエンスとテクノロジー」、「強力なチーム」、「グローバルな市場や課題」を3つの投資戦略として、我が国はもちろん世界で最も先進的なベンチャーキャピタルファームの一つとなることを目指してきた。
●株式会社東京大学エッジキャピタルは、国立大学の法人化がスタートした2004年に、東京大学発のベンチャー企業の創出を支援するために2004年に設立された。国立大学からの株式会社への出資が認められていなかった当時、株主となるための中間法人東京大学産学連携支援基金(2008年より一般社団法人)が設立され、その100%出資によってUTECが設立された。以来、東大が承認する「技術移転関連事業者」として、東大発をはじめとする大学発ベンチャーを支援してきた。
●UTECではこれまで2004年に1号ファンド、2009年に2号ファンド、2013年に3号ファンド、2018年に4号ファンドを設立し、その総資金規模は543億円に達する。とりわけ4号ファンドでは243億円の資金を集めたところ。
●これまでの投資先は、ファンド・オブ・ファンドも含めて101件。この15年間で、全国の大学・研究機関の成果や海外の研究成果をもとにするスタートアップも投資対象とするようになり、そうした投資先ベンチャーと、東大や日本の研究機関が研究開発を行う事例も出てきた。これまでの主なエグジットは、IPOが10件、M&Aが10件、MBOが1件。3号ファンドまでで言えば、ファンドのサイズは徐々に大きくなってきているものの、リターンもますます大きくなってきている。
●UTECの活動がこのような発展を遂げる中で、2015年に国立大学による株式の保有が可能になり、UTECファンド運営会社の株主の意義に関する議論を経て、2018年、東京大学のご承認に基づき、ファンド運営者から成る組合(パートナーシップ)により株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズが設立された。既にUTEC3号と4号のファンド運営は、東京大学エッジキャピタルパートナーズが中心となって担う体制となっている。
その後、UTECの「強力なチーム」、「グローバルな市場や課題」、「優れたサイエンスとテクノロジー」という3つの投資戦略に沿って、3つのパネルディスカッションを行いました。最初のパネルディスカッションでは「UTECとスタートアップ経営」と題して、パネリストに株式会社自律制御システム研究所代表取締役社長 太田裕朗様、マイクロ波化学株式会社代表取締役社長CEO吉野巌様、株式会社Finatextホールディングス代表取締役CEO林良太様を迎え、郷治がモデレーターを務めさせていただきながら、UTECのスタートアップへの関わり等について生の声を語っていただきました。
2番目のパネルディスカッションでは、「UTECとグローバル産学協創」と題して、UTEC取締役 / 早稲田大学ビジネススクール教授の平野正雄をモデレーターとして、パネリストにARCH Venture PartnersのCo-founder & Managing DirectorであるKeith Crandell様、National University of Singapore Enterpriseの前CEOであるLily Chan様、東京大学教授・産学協創推進本部イノベーション推進部長である各務茂夫様をお迎えして、それぞれ米国・シンガポール・日本からのグローバルな産学連携の取り組みについて語っていただきました。
最後のパネルディスカッションでは、「UTECとアカデミア」と題して、UTECパートナー片田江舞子をモデレーターとして、パネリストに元東京大学大学院工学系研究科特任助教、現在は株式会社自律制御システム研究所R&D Director of Machine Intelligenceを務めるNiklas Bergström様、大阪大学大学院工学系研究科招聘准教授でマイクロ波化学株式会社取締役CSOも務める塚原保徳様、東京大学大学院経済学研究科長・経済学部長 教授であり株式会社ナウキャスト創業者でもある渡辺努先生をお迎えして、アカデミアとベンチャーのあるべき連携等について語っていただきました。
その後のネットワーキングでは、冒頭に第28代東京大学総長の小宮山宏先生に乾杯のご挨拶を賜りました。ベンチャー企業関係者、起業家、大学関係者・研究機関関係者、金融機関、メディア、事業会社(大手メーカー・IT関連企業・大手製薬企業)、VC・エンジェル等の投資家の方々などにご参加いただき、大変盛況となりました。
小宮山元総長ご挨拶
佐々木元総長と郷治
小宮山元総長と郷治
ネットワーキングの様子